柔道部物語での気づき②

 前回に引き続き、小林まこと『柔道部物語』でいいなと感じたところを紹介します。

 柔道部物語では、主人公三五十五のいる岬商業高校の他にいくつかのライバル校が出てきます。
そのライバル校の指導者が「THE 昔の指導者」で体罰をしまくります。(生徒にゲンコツ、水は飲ませない など)その理由は、そうしないと規律が乱れるからだと作中でも語られています。

しかし、岬商業の指導者 五十嵐先生は特別厳しい練習を強要しません。主人公たちの「強くなりたい」という思いに応えるだけなのです。
岬商の部員の中には練習をやってるように見せてサボる部員が何人かいます。五十嵐先生がそのサボる部員たちに指導を入れるシーンは描かれていないのです。

 そんな岬商柔道部の雰囲気を表すシーンがあります。

『柔道部物語』2巻 p 144〜150  集団内の健全な競争意識が芽生える
『柔道部物語』2巻 p 144〜150  あまり強くない部員が強くなろうと行動し始めると周りは焦る。
『柔道部物語』2巻 p 144〜150 練習終わりで疲れているはずなのに自分からトレーニングをやりたがる

ここを読んで、なんて意識の高い集団なんだ!と思いました。

 しかし、この部員たちは初めから意識が高かったわけではありません。強敵にうちのめされて一念発起し、その思いに応えられる指導者がいたからの姿です。

 先日の丸田先生の講習会で教わったことを思い出します。

「強くしよう、勝とうと思ったらあかん。」「待つ」

 岬商には、部員が自分から動き出す環境があり、それを支える名指導者の存在がありました。

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